働き方5.0 ~コロナ後の働き方~
先行き不透明で将来が不安だと感じるビジネスパーソンに向けて働き方の軸となる思考を与えてくれる1冊です。
メディアアーティストの『落合陽一氏』が著者となっています。
5.0とは働き方を再定義する時代
「働き方5.0」とはなんなのか?著者はこれまでの時代について次のように定義付けしています。
- 狩猟社会⇒1.0
- 農耕社会⇒2.0
- 工業社会⇒3.0
- 情報社会⇒4.0
- そして「AIやロボットが幅広い分野で進化し人間とともに働いていく」時代を5.0と言っています。
著者は現在が5.0の時代に突入したと述べているのですがそれはなぜなのか。
それは「コロナウイルス」が猛威を振るい、コロナによって私たちの働き方が180度変わってしまったからです。変わったというより「どこにいても仕事ができると言う事が証明された」と言ってもいいかもしれません。
それはつまり、人と人とが合う必要が無いインターフェースが確立したということです。
非接触型のインターフェースはリモートでの仕事ができてしまうので社員ではなく請負業者、請負業者ではなく賃金の安い国の人たち、という形で企業は人件費を下げることができるようになってしまいました。
このことでお伝えしたいのは「やばい時代になった」と言いたいわけではなく「アウトソーシングできることはそうして、自分たちのするべきことは何なのかを再定義する時代になった」と言う事です。
本書ではこの様な5.0の時代において今何を変えてどう行動していくかを指南しています。
システムが上司になる時代がやってきた
著者はこれからについて次のように述べています。
「オリジナル以外の『もどき』はシステムに負ける。」
コロナの影響でクラウドソーシングで仕事の受注ができてなおかつコストがかからないため、
営業に回って仕事を受注する
見積書を作成する
クライアントの要望を現場に伝える
と言った事は全てシステムが行うようになります。これは本物のオリジナリティの人以外は仕事が奪われシステムが代行してしまい淘汰される事になります。
淘汰されるだけならよいのですが、もっと大変なのは「現場で働くのが人でシステムが指示を出す」と言うように人がシステムの下請けになってしまう事です。
淘汰されたくなければ「クリエイティブクラス」を目指す。
システムが人を管理するという状況でシステムに淘汰されないビジネスパーソンになるために著者は次のように述べています。
これからの時代は「ひとりのオリジナル(クリエイティブクラス)」以外には大きな価値は無い。
ではどの様にすればクリエイティブクラスになれるのか?
実のところ、クリエイティブクラスになるためのロールモデルは存在せずどうしたらいいのかははっきりしていません。
この本の中では「成功したクリエイティブクラスを目指すのではなく、その人がなぜ今の時代に価値を持ったのかを考えよ。」としています。
モデルをそのまま目指すのではなく、なぜそれができたのかを考えることがクリエイティブクラスになるための近道なのです。
生き抜くには自分の頭で考えること。
この変化の激しい時代を生き抜くために必要なもの。それはプラットフォームを抜け出るための「思考体力」だとしています。そしてこれからの時代は何も考えずにいるとこのプラットフォームに吸収されてしまうとされています。
思考体力:物事を考える体力
簡単に言ってしまえば、スマホやSNSなどの使い方を覚えるのではなくそれらによって自分が何を解決できるのか、と考えを深めることが大切だという事です。
その結果何が起きるのか。
それは知識と知識が結び付きクリエイティブクラスの考え方に近づくことができるのです。
以上のことから、プラットフォームの外側から本質を見出すことで、激変の時代を生き抜くことができるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
これから更なる変化が未来にはまっています。今のあたりまえが将来当たり前ではなくなってしまう、そんな世の中を生き抜くための1冊を是非手に取って読んでみることをお勧めします。
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