9割捨てて10倍伝わる「要約力」

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9割捨てて10倍伝わる「要約力」

 

著者の山口拓郎氏は伝える力研究所の所長。

話をまとめるのが苦手と悩むビジネスパーソンに要約する力を得るためのヒントを与えてくれる1冊です。

要約とは「死んでも言っておきたいこと」

本書は要約についてまとめた本ですが、そもそもなぜ要約がそれほど大事なのか?

一言でいうと「要約力があるとできるビジネスパーソンになれる」からです。

例えば

「掴みどころがない事をダラダラと話し続ける人」

「要点を明確にサッと話せる人」

では断然後者の方が仕事ができそうに感じてもらえます。

要約によって話の内容の情報密度が高まり質の高いアウトプットができているのです。

 

特に、現代の様な「スピード社会」では仕事の流れも市場もトレンドも刻一刻と変化しており、的確かつスピーディに要約できる人は間違いなく「できるビジネスパーソン」と言えるでしょう。

逆に、要約ができない人は「仕事ができない人」というレッテルを張られてしまうのです。

これからの時代、要約力を持つことはビジネスパーソンに取って必須ともいえるのではないでしょうか?

 

では、そもそも『要約』とは何なのでしょうか?

一般的には「まとめること」とされていますが、この本の著者は「死んでもこれだけは言っておく事」と定義しています。

「死んでも」というくらいですので、相当な覚悟があることが伺えます。つまりそのことについて徹底して考え抜くことを行うようになります。

 

要約力を身に着けるために

ここからは「要約力」を身に着けるための具体的なステップになります。

著者が紹介するステップは次の3つです。

【情報収集】

情報収集とは「見極める」こと

まず初めに必要になるのが「必要十分な情報を集めること」になります。ポイントは必要十分という事です。

私たちの周りにはありとあらゆる情報があります。ネットや新聞、書籍などの入ってくる情報を全て大切な情報としていたら、時間がいくらあっても足りません。

そのため「必要十分」な情報を得るために情報処理をうまく進めます。情報処理でポイントになるのは「信頼できるソースを集めることです」信頼できない情報を集めてしまってはせっかく要約できたとしても意味のないものですので全て水の泡です。

ではどうしたらそれができのか。それは本質を見極めることです。見極めるためには「観察力」「洞察力」が必要になります。

観察力:物事の状況や様子など目に見える情報を
    「注意深く見抜く力」
洞察力:目に見える情報をヒントに
    「目に見えない本質を見抜く力」

 

これらを極めることで本質を見極める力を得ることができます。

【情報整理】

情報整理とは「グループ分け」すること

ここで忘れてはいけないのは「相手にとって価値のある情報かどうか」という最終目的です。なぜならこの目的から逆算して考えなければ「死んでも言っておきたいこと」にならないからです。

ですので、相手にとって価値がある情報かどうかを基準に考える必要があるのです。

 

この基準にのっとりながら情報のグループ分けができる方法が『具体化グループ思考』です。

具体化グループ思考
その都度最適な情報を取り出せるように情報にタグをつけてグループ分けする事。情報処理のプロセスで最も重要な事です。

 

車で例えてみると

・セダン

・スポーツカー

・ミニバン

と様々な種類のある中で

 

「人をたくさん乗せられる車で小回りの利くものが欲しい」

 

と言われた時に、

 

SATTWO
営業

「ミニバン。更にその中でもコンパクトミニバンが良い!」

 

というように、グループ分けを頭の中でできていれば合格と言えます。

 

では、どの様にすればできるようになるのでしょうか。

その答えはきわめてシンプルですが「訓練」しかありません。

日頃からあらゆることをグループ分けして見る習慣をつくることで身につけることができます。難しく考えるのではなく、ただ意識するだけで自然と身につけられると述べています。

【情報伝達】

情報伝達は「ロジカルにわかりやすく」

ここで最後に重要になるのは相手に簡潔に伝えることです。

 

 

伝え下手になる2大要素
・話し過ぎ
:相手の時間を奪った上に、「結局何が言いたいの」と思われてしまう。
・言葉足らず:相手に必要な情報が足りず「どういうこと?」となってしまいます。

 

覚えていなくてはならないのは「死んでもこれだけは言っておく事」ですので、話し過ぎや言葉足らずはご法度なのです。

 

伝えやすく話す時に大切なのは

「幹⇒枝⇒葉」

の順番で話していくという事です。

:死んでも言っておきたいこと
枝・葉:「幹」の内容を具体化した詳細内容のこと

例えば、住宅を買ったときについて

幹:マイホームを買ったんだ。

枝:住宅ローンが通るか心配してたんだ

葉:でも通ったから安心した。

というように、意識しておくと話を簡潔にすることができます。

 

まとめ

最後に、『究極の要約』とは何だと思いますか?

それは「ひと言」です。

実際に何かをひと言で表すのは難しいですが、ひと言に近い言葉で表すことができれば相手を虜にすることができるでしょう。

 

著者が述べているひと言で伝わるテンプレートを紹介します。それが

『用件+結論優先型』
です。

これは次のようなプロセスになります。

①用件を述べる

②用件の『結論』を言う。

③結論の『理由』

④結論についての『詳細』

 

この順番で話していく事で論理的に話を構成し相手に伝えやすくなるのです。

 

いかがでしたでしょうか?

より詳しく内容を知ってできるビジネスパーソンになりたい方は手に取って読んでみることをお勧めします。

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